どうもKAKA’(@teamkaka10)です。
株式投資はリスクをとるからこそリターンを得る事ができますが、不要なリスクは取りたくありません。
そのために、分散投資によって取り除く事ができるリスクと取り除く事ができないリスクについて学びました。
資本資産評価モデル(CAPM)とベータ(β)
株式投資のリスクの内、取り除けるリスクと取り除くことができないリスクについての問題に取り組んだ結果できた理論が資本資産評価モデル(CAPM)です。
資本資産評価モデルの背景にある理論として以下の2点があります。
- 分散できるリスクをとっても市場はプレミアムをくれない。
- より高い長期平均リターンを得ようと思えば、分散しても取り除けないリスクをとらなければならない
市場平均を上回るリターンをもたらす企業を選ぶために、企業が得た利益やキャッシュフロー、配当などの要因を確認する事になりますが、ファイナンス理論では、株式市場が効率的であれば、これらの要因は株価に織り込まれるため、効率的な市場では、リターンを高める要因はリスクを高めることになります。
資本資産評価モデルでは、市場全体の変動に対する株価の感応度をβ(ベータ)と読んでいます。
個別銘柄やインデックスによっては、市場の動きに敏感に反応するものもあれば、比較的安定してものもあります。
市場の相対的な変動性や市場に対する感応度の大きさは、過去の実績に基づいて推測する事ができ、β(ベータ)としてあわらされます。
リステマティック・リスクと非システマティック・リスク
システマティック・リスクとは、全ての株式がある程度は一緒に動く傾向がある事から生まれたリスクの事を指し、市場リスクとも呼ばれます。
個別銘柄やインデックスが市場全体の動きに対して反応する度合いを示します。
非システマティック・リスクとは株式のリターンの変動性のうち残りの部分の事を言い、新製品の発表や企業特有の要因によって生まれるリスクやストライキなどがこれに当ります。
β(ベータ)とはシステマティック・リスクを数値で示したもので、個々の銘柄やポートフォリオのリターンの動きと、市場全体のリターンの動きの相関関係をとらえるものになります。
β(ベータ)の計算
ベータの計算は、S&P500などの広範囲な市場指数のβを1と想定し、ある銘柄のベータが2の場合は、その株価は平均して市場の2倍揺れ動く事を意味します。
これは市場が10%上昇すればこの銘柄は20%上昇します。ある銘柄のベータが0.5の場合、市場が10%上下する場合に5%しか上下しない事になります。
ある程度の株式の変動は多かれ少なかれ同じ方向に進みます。その為システマティック・リスクは、分散投資をおこなっても低減できません。
一方、非システマティック・リスクは個別企業特有の大規模な新規受注の獲得やストライキなどが要因となるため、分散投資によって取り除く事ができるリスクとなります。
ポートフォリオ理論では、株価は常に一緒に動くわけではないため他の銘柄と組み合わせる事で変動性を相殺し、低下できるというものです。
分散投資によるリスクの低減
下の図は、分散投資と総リスクとの関係を示しています。
(出典:バートン・マルキール著 ウォール街のランダム・ウォーカー)
市場平均と同様に変動する傾向がある株式をランダムに選びポートフォリオを作成した場合
- ポートフォリオ(PF)の平均ベータは常に1となります。
- 組み入れ銘柄の数が多くなるとPFの総リスクは下がります。
- 30銘柄を組み入れたPFでは、非システマティック・リスクがかなり取り除かれます。
- よく分散された60銘柄を組み入れたPFでは、非システマティック・リスクはほぼ取り除かれています。
まとめ
大きなリスクを取ることで、大きなリターンを得る事ができますが、全てのリスクが株式リスクプレミアムとなるわけではない事がわかりました。
全てのリスクのうち、非システマティック・リスクについては適切な分散投資によって取り除く事ができる事がわかりました。
また、分散によって取り除く事ができないシステマティック・リスクの分のみがリスクプレミアムとなる事がわかりました。
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