どうもKAKA’(@teamkaka10)です。

リスクの尺度となるベータ(β)についての結論は完璧ではない事を以前に理解しました。
ベータ(β)でリスクを調整した後でも、小型株の利回りが大型株の利回りを上回ることをロルフ・バロスが発見しました。
今日は小型株の利回りの傾向について学びます。
小型株のベータ(β)
下記の表は、1926年から2006年までの4252銘柄を時価総額別に10のグループに分類し利回りを示したものです。

(出典:ジェレミー・シーゲル著 株式投資第4版)
時価総額の61.64%を占める上位168銘柄の複利利回りは、9.6%でベータは0.91と1に届かず、資本資産評価モデル(CAPM)で予測する市場平均の利回りを下回っている事がわかりました。
下位1744銘柄の時価総額は全体に占めるシェアの1.47%で複利利回りは年利14.03%となっており資本資産評価モデル(CAPM)の予測を6.27%上回っていました。
これは小型株のベータは高い値になっている事と、CAPMの予想以上に高い利回りを記録した事を意味しています。
バラツキはあるものの、80年の長期にわたり存続している現象で、効率的市場仮説の観点からは説明が難しくなっています。
小型株の累積利回りとS&P500の利回り
1926年以降小型株の利回りは大型株を上回っていましたが、その程度にはバラツキがありました。
下記の図は小型株の累積利回りとS&P500構成銘柄の利回りを比較したものです。

(出典:ジェレミー・シーゲル著 株式投資第4版)
- 小型株は世界大恐慌からは素早く立ち直っている。
- 第二次世界大戦直後から1960年ごろまでは大型株の利回りを下回った。
- 1926年から1959年の小型株の累積トータル・リターンは大型株を一度も上回る事はなかった。
- 1974年までの期間では、小型株の年率複利利回りは大型株を0.5%うまわっているだけで、リスクと割高なコストに見合うほどの利回りは達成していない。
- 小型株の利回りは1975年から1983年に急上昇し、同期間の小型株の年率複利利回りは平均で35.3%あった。
- 1975年〜1983年の9年間を除くと、1926年〜2006年の大型株の累計利回りは小型株とほとんど同じであった。
まとめ
小型株のこれまでの利回りの傾向では良い成績を残している事がわかりました。
Have fun★
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